BOOGEY VOXX「でかいことをぶぎぼと和解せよでやろうよ」BLACKVOXX_TOUR直前インタビュー

7月3日(日)より全国ツアー「BLACKVOXX_TOUR」を開催するバーチャルユニット・BOOGEY VOXX

初となる全国ツアーでキョンシーのCiとフランケンシュタインのFraの2人は、盟友であるDJ・神と和解せよとともに福岡・Selectaから東京・秋葉原エンタスまで6都市を巡る。

ツアー直前の取材に対して気負った姿勢を見せず「ようやく会えるね」と笑うFra。クラブは音楽に対して純粋に向き合える場所だと語るCi。Vtuberシーンとクラブカルチャー、双方にツアーを通して2人のアンデッドが証明したいこと。

・「まだ夢を見られているのはすごいね」

──ツアー開催直前、率直な今の心境を教えてください

Fra:ツアーだからといって気負ってはいなくて、1ヶ月半の中で6回ライブがある感覚でいます。「ツアー全体で良い公演にしよう」ではなく、「全部の現場で今まで通り100点出すだけ」だと思ってますね。

Ci:ツアーという形にはなりましたけど、地方でリアルイベントをやることは、ぶぎぼが結成されてからの目標の1つで、それまでに何度も企画はしたんですけど、情勢もあって、何度も何度も中止になりました。悔しさもあったけど、「絶対いつかやってやる」と思ってました。

Fra:そのいつかが今日きた!みたいな感じではあるよね。

Ci:そうそうそう!だからやったー!っていうよりかは、ようやく来たかって感じです。だから、変な意味で肩に力入ってないよね。

Fra:このツアーは「あいたい」をテーマに設計しています。

BOOGEY VOXXは、2年前のデビュー時点からクラブカルチャーに支えられてきたグループだなと思っていて、全国北から南まで、クラブイベントのシーンを支えてるDJに会いたいなというのが今回ツアーの強いコンセプトの1つなんですよね。なので、「ライブかますぞ」というよりかは、挨拶回りに近いです。全国に「ちょりっす!」をしに行きます(笑)。「ツアー頑張るぞ」というより、「ようやく会えるね」が正解かもしれないです。

──神と和解せよさんとタッグでやることになったのはどういう経緯だったんでしょうか?

Fra:ツレだったからですね。

Ci:Fraさんとずっと親交のあるDJさんだもんね。

Fra:BOOGEY VOXXに僕がなる前、神と和解せよがまだ神と和解せよじゃない頃から僕らは友達だったんです。

年齢も近くて、「この年齢で、まだ夢を見られているのはすごいね。じゃあちょっとでかいことをぶぎぼと和解せよでやろうよ」っていうのは去年からずっと話していて、そのでかいことっていうのが話すたびに具体化していった結果出来たのがこのツアーです。

──地方でやるのが目標の1つとのことですが、場所の選定基準はなんですか?

Fra:神と和解せよは、アニクラのシーンを全国的に俯瞰して見られるDJなんです。そんな彼が、「ここの都市は行った方がいいですね」と提案するのをホイホイ聞いていたら6箇所になっちゃったんですよね。

元々は、「東名阪福岡」の4箇所の予定だったんですよ。そこに、「今広島行かないと駄目、僕の感覚的に広島は絶対外せないですね。」と提案してくれて、広島が追加で決まりました。そして長野は、神と和解せよとBOOGEY VOXXとも関係のあるDJ GUNSHIくんがやっているアニエラっていう会社があって、そこがぜひ長野にBOOGEY VOXXと神と和解せよを呼びたいとラブコールをくれて、長野もツアーに組み込むことになりました。

──6都市公演の順番には何か意図はあるんですか?

Fra:今回のツアーファイナル東京公演、そしてVtuberのライブの聖地である秋葉原エンタス。その秋葉原エンタスのボスであるTAKUYA the bringerさんが福岡で立ち上げたクラブというのがSelectaなんですね。

BOOGEY VOXXを一番最初に見つけてくれたDJは誰なのかというと、TAKUYAさんなんですよ。BOOGEY VOXX始めて3週間目でDM来てましたからね。「エンタスでこの曲かけさせていただきたいんですけど」と連絡くれて、一番アンテナ高い人なんですよね。だから僕らはエンタスとTAKUYAさんを超リスペクトしていて、TAKUYAさんが立ち上げたクラブで始めて、TAKUYAさんが今やってるクラブで終わる、福岡発東京着という流れにしています。

Ci:それもあるし、Selectaの店員さんにFraさんがBOOGEY VOXXを始める前に「Vtuberを始めようと思うんだ」って最初に言ったってのもあるんですよね。

Fra:僕がVtuberになりますって地球で初めて言った相手ってSelectaの店員なんですよ。

──それって言っちゃってもいいんですか?

Fra:表向きの言い方をすると、BOOGEY VOXXが死に際に「必ず生き返るよ」って一番最初に言ったのがSelectaの店員ってことですね。

・DJに頼った集客のフロアの雰囲気にしたくなかった

──開催場の人選基準はなんだったんですか?

Fra:まず6都市とも、なるべくその地元に根ざしたDJであること、もしくはその近隣県でばっちり活躍しているDJであること。その上で客を呼べる人っていうよりかは、DJがいい人を呼びました。

キャスティングは和解くんに「別に集客と知名度どうでもいいから、和解くんがDJが良すぎるなって思う人だけ6組呼んでほしい。」と伝えてほぼ一任。その上で和解くんから「この人はこういうプレイをする」とか「このMIXを聴いてくれ」ってプレゼンを受けて決めていきました。キャスティングの決定権は神と和解せよが持ってるツアーなんですよ。その中で僕たちが熱望して呼んだのは、TRPG作家でラッパーでもあるすぎうらきりとくらいじゃないですかね。東京公演については、僕とCiさんと和解くんがそれぞれ名前を出し合って決めました。

──集客ではなく、プレイングを重要視した人選だったんですね

Fra:そうですね。オーダーは「チケットはぶぎぼと神と和解せよで売るから、いいコンテンツだけ並べましょう」でしたね。Ciさんも僕も和解くんも、昔かたぎの現場人間で、チケットはイベンターが売るものっていう考え方が徹底してあるんですよ。

もちろん、ぶぎぼをブッキングしていただいた際は、告知も頑張るし、現場も頑張るんです。けど大前提として、どんな規模の公演であっても、主催がチケットを売って、主催が呼びたいアーティストさんに気持ちよくいい感じにやっていただくっていうのが全てだと我々は思っています。

Ci:DJさんのお客さんにBOOGEY VOXXを知ってもらおうっていう形だと、本来やりたかったBOOGEY VOXXのツアーとちょっと違う形になっちゃうのかなっていうのもありました。DJさんに頼った集客のフロアの雰囲気にしたくなかったんです。

──Vtuberのカルチャーに精通してないといけない、みたいな条件もないんですか?

Fra:ないですね。今回の「BLACKVOXX_TOUR」は、オールジャンルのクラブイベントです。

和解くんがVtuberのオタクで、僕もCiさんもVtuberでありながらVtuberのファンだから、自然と周りにいるDJはVtuberが好きな人が多いです。けど、例えば、東京公演なんかは、フリースタイルダンジョンにモンスターとして出られていた崇勲さんや、TKda黒ぶちさんのバックDJであるDJ yukihILLくんや、Vtuber界隈でもよくお名前を見る方ですけど、福岡のMusicarusさんとか、パーティーメイクができて、自分のジャンルを持ってるDJさんを中心にお声がけしています。全部のDJに対して和解くんが出しているオーダーはただ一つで、「かましてください。いつも通りやってかましてください」っていうものらしいんですよ。

──ジャンル的な彩りより音楽イベントとしての質を大事にしているんですね

Fra:そうですね。要するに「クラブでやるオフ会止まり」にはしたくないんです。

今、ぶぎぼ目当てでチケット買ってくれてる人の3分の2が、クラブ未経験だったり、クラブに対して解像度が、少なくとも僕らより低い所にあると思います。なので、僕らが好きなところのモラルとかマナーみたいなものはちゃんと提示したいなと思っていますね。

それに別に好きなDJが出てるだけだと、あんまり行かないじゃないですか。好きなDJを友達と見に行く場所だから。オフ会的な要素は全然軽視してないんだけど……。いやこれ難しいな(笑)。Ciさん、翻訳してみてよ。

Ci:BOOGEY VOXXがきっかけで、初めてクラブでかかる音楽を聞いた人たちもいたと思うんですよ。逆にクラブの音楽として聞いていたけど、このアーティストってVtuberだったんだって気づいた人もいる。クラブってそういう人たちが、分け隔てなく音楽に対して純粋に向き合える場所だとCiは思っています。

そのために何が必要か考えたら、Vtuberの音楽とVtuberじゃない音楽の区別をつけながらDJをする人じゃなくて、純粋に音楽として良いものを流せるプロモーションができるDJさんじゃないと、パーティーはそういう雰囲気にならないだろうと。バイアスをかけないで音楽を流せるDJさんに来て欲しかったというのが、判断基準だったと思いますね。

たぶんツアーに出演するDJさんもVtuberの音楽もかけると思うんですよ。だけど、音楽に対してVtuberだからとかっていう感覚でチョイスをしない人たちが多いんじゃないかなって思います。

──Vtuberをきっかけにクラブに来た人が、Vtuberが流れなくてもクラブって楽しいと気づいてもらえるようなライブってイメージですかね。

Ci:それそれそれ。その上で、途中でぶぎぼだったりVtuberの楽曲だったり、馴染みがある音楽が流れれば、より安心してクラブを楽しんでもらえると思うんですよ。

あと「初めてイベントに行くんですけど...」みたいな相談のリプライとかコメントが来るたびに言っているんです。「BOOGEY VOXXがいるから安心でしょ?」って。

全く知らない人たちだけのイベントじゃないから、BOOGEY VOXXが出演するライブは、クラブに行く練習だと思って来てみてほしい。クラブに馴染みがある人もない人も、改めて「クラブってこういう楽しみ方があるよね」って思ってもらえるようなイベントにできたらいいなと思っています。

──今回のツアーがなぜクラブ形式なのかが見えたような気がしました。

Fra:ぶぎぼは、ツアーに限らず他のVtuberがやらないことを結構やるグループだと思ってます。2年前からやってる週1回の楽曲投稿もそうだし、個人勢で2時間の3Dワンマンライブを無料でYouTube配信してるのもあまり事例がないんじゃないかな。

そして、その次にみんながやってなさそうなこととして、挑戦するのがこのリアルのクラブツアーなんですね。ぶぎぼの企画を考える時に僕がいつも願ってることは、ぶぎぼがやったから自分たちにもできそうだなって思ってもらえるようにしたいということです。

別に僕らはクラブシーンを僕らのものにしたいとか、独占したい気持ちは全くなくて、もっとクラブとVtuberの音楽シーンが近くなってほしいなと思ってます。ぶぎぼがツアーやってるから自分らもクラブに出られるなと思ってほしいし、パーティ側にももっとクラブにVtuberを呼ぼうとしてほしい。ちょっと厳しそうに見えることも、それが可能だということを証明するためのツアーでもあるんですね。これはツアー全体の目標というだけでなく、BOOGEY VOXXとしての目標でもあります。

Ci:Vtuberのカルチャーの中には動画とか配信とか、いろいろなジャンルがあります。その中で音楽がもう少しフックアップされてほしいしVtuberがクラブに対してもっと可能性も感じてほしい。もっとVtuberの内と外の双方にクラブイベントというものを、身近に感じてもらう、そのきっかけになりたいです。

Fra:別のことをやってる人のサイドビジネスとしての音楽じゃなくて、音楽をやってる人たちがもっと可能性を感じて、Vtuberのミュージシャン、ミュージシャンをやってるVtuberという生き方を選択しやすくするためにぶぎぼはいろいろなことに挑戦してる。それは結果的に、自分たちの人生を豊かにすることにも繋がってると思うんですよね。

・毎回お決まりの曲をやっても面白くない

──各開催場の見どころがあれば教えてください

Ci:ツアーってだいたい主題があって、それに沿った曲をやってくみたいな流れがあると思うんですけど、BOOGEY VOXXはそれをしたくないねって言ってます。BOOGEY VOXXのライブ自体は、セトリは全部変えるつもりです

Fra:「D.I.Y.」は全公演やるけどね(笑)。あと、ツアーと併走して毎週金曜日のカバー曲投稿は継続します。金曜日に公開した曲を、直後の土日にあるツアー公演で必ずセトリに入れる予定でいます。

Ci:そもそもカバーをした楽曲をライブで披露することもそんなに多くないんで珍しいかもしれないですね。

Fra:各会場、全部違うDJが出るので、全部違う公演になるのは当然なんですが、その中でぶぎぼだけピックアップしても、毎回違ったことをやりたいんですよ。カバーを含めると180曲ぐらいあるので、その中で毎回お決まりの曲をやっても面白くないじゃないですか。

──確かにそうですけど、180曲もあると逆にセトリを組むのが大変そうですね

Fra:実際、1公演もまだセトリを組めてないんですよ(笑)。

──……流石に記事公開前には組めてますよね?

Fra:どうでしょう……。それはこのインタビュー記事の引用ツイートで明らかにします。

・この1年でもっとパワーを貯めることができた

──僕がツアーの話を初めて聞いた時がちょうど1年前くらいで、それからコロナの影響によって中止になったと思うんです。その1年の間で何か心境の変化やツアーとか活動における変化みたいなものってありましたか?

Fra:今振り返ってみると、去年のツアーがコロナによって流れてしまったことが、僕の中でのBOOGEY VOXXにとって、すごくしこりだったんだなと思いますね。

この1年間、多くの友人や企業さんとかいろいろな人にサポートされて、どんどんBOOGEY VOXXが大きくなっていく夢みたいな時間を過ごしました。けど、その中でずっとツアーができなかったことを心のどこかで悲しいなって思いながら活動していた。思ったよりもツアーができなかったことが、自分の中でネガティブに働いたというか、絶対ツアーをやってやるぞって、ある種パラノイア的にリアイベのツアーに固執してこの1年活動してた気がしますね。

実はこの1年間で3回リアイベの企画書を作ってました。ただ結局、情勢を理由に3回ともバラしてるんです。ツアー以外にもずっとリアイベにはこだわっていたし、「コロナじゃなかったら……」ってずっと考えてました。

──Ciさんはどうですか?

Ci:Ciは、中止になったこと自体は、その時にやるべきじゃなかったんだなと受け入れてました。

BOOGEY VOXXのツアーというものを、告知を見た人たちに届けるパワーっていうのが、この1年でもっと貯めることができたと思っています。たぶん1年前の「BOOGEY VOXXがツアーをやります」っていう言葉より、今の方が絶対にパンチが強いと思うんですよ。

最大出力を出せるタイミングで「ツアーをやります」って言って実際やれるようになった。それがCiの中では良かったなと思っていて、そこに至るまでの1年間をCiたちは頑張ってこれたのかなって思ってます。あの1年があったからこそ、今回オファーを受けてくれたDJさんもいたと思うんで、中止になったことは絶対無駄じゃなかったなって思いますね。

Fra:俺より遥かに大人。

──どちらもアーティストらしいと思いますよ。1年前よりも状況はよくなっているとはいえ、まだコロナの脅威がなくなったわけではないという状況ですが、やはりまだ不安はありますか?

Fra:僕らも多くの人たちと同じ考え方で、コロナは終わったと思っていないですし、まだリスクがゼロだとも全く思っていないんです。けど、会場さんや我々運営、行政や保健所がちゃんと連携して安全な体制でできるなっていう判断があったんで開催に踏み切ることができました。

──そもそもツアーをやろうって判断したのはいつ頃だったんですか?

Fra:今年の3月の終わりに和解くんとCiさんと通話しているときですね。今からだったら夏滑り込めるんじゃないかって話して、情報解禁まで2ヶ月で全部作りました。

Ci:このツアーの企画自体は、ずっと温めてたものをやってるんじゃなくて、「やれるな」ってなってから動いてるんですよ。

Fra:情勢ベースですね。コミケがあるんだからやれる!みたいな(笑)。

・応援してくれてる人に勝ってるところを見せる



──この1年のライブ出演の多さは、いつかやるであろうツアーを意識してのものだったんじゃないかと思うのですが、その辺はどうですか?

Ci:どこかに出演する時のBOOGEY VOXXは、常にチャレンジャーという感覚を持っています。呼ばれたイベント毎に、イベンター側の「どういうものにしたいのか」という空気を読んでライブすることもあるんですが、その中でも「BOOGEY VOXXという存在が何を残せるのか」っていうのが、かなりモチベーションに繋がっているんですね。

それを普段やっているからこそ、ツアーだと見せたいものが変わってくると思うんですよ。自分たちが主催と銘打ってやるイベントに関しては、チャレンジャーではなく迎える側じゃないですか。

もちろん初めて見る人たちにも優しいものではありたいし、よそに出てる時よりも、もうちょっと普段のBOOGEY VOXXを提供する感覚で物を作れる。外に出た時には「私達はこういうアーティストです」っていう自己紹介。そこでぶぎぼを知った人たちに「ようこそ我が家へ」ってできるのがツアーとか自分たちがホームのイベント。そういう点は、外でライブをすること自体が、今回のツアーに繋がっているのかなって思います。

Fra:ホーム&アウェイの部分は俺も全く同じ感覚。もっと言うと、俺の持ってる感覚ではホーム戦だけ強いって嫌なんですよ。

ライブにおけるホームっていうのは強いのが当然。例えば、バンドやラッパー、DJと対バンして、アウェイの中でどれだけやれるのかっていう検証する場に常に身を置きたいと思ってます。

僕らを応援してくれてる人って、俺らが勝ってるところ見たいと思うんですよ。勝ちに勝ち抜いてきたBOOGEY VOXXのツアーに行きたいだろうと思うんですよね。だからライブ出演をこなしまくってる。どこでも、勝てる自信はあるけど、それが実際勝てたという事実を確認する作業に近いです。

僕は若い頃からZEEBRAさんがすごく好きなんですけど、ZEEBRAさんがDJで出るクラブに行って、自分の曲をかけてラップしたときの衝撃ってすごい。何百回何千回と聞いてきた曲をZEEBRAさんが生で歌ってるっていう状況って何よりも代えがたい思い出だなと思うんですね。

もちろんZEEBRAさんには遥かに及ばないですけど、今ありがたいことに日本で「D.I.Y.」のサビだけ知ってる人って、クラブでたくさんかけていただいたのもあって、結構人数いると思うんですよ。そんな人たちに生で「D.I.Y.」を聞くっていう体験を提供したいなと思っているんで、基本的にライブのオファーを断らないですね。スケジュールと、VJのギャラだけ出してくれれば全部受けています(笑)。

・安心して「BLACKVOXX_TOUR」に身を委ねて欲しい

──たくさん出演してきた中で、印象深かったライブや出来事はなんでしょう?

Fra:去年の年末にやった「バチャフリ(VIRTUAFREAK)」ですね。Vtuberの音楽だけでageHaを埋めるというのは、事件ですよ。本当にあの一夜でVtuberの音楽シーンに可能性を感じました。

Ci:初めてエンタスに出たときかな。2020年の「ENTAS411」というイベントですね。そもそもエンタスでライブをすること自体、Vtuberで音楽をやってる人たちの最先端だと思っていたので、ついにいけたんだなっていうのを感じました。

それに、それまでは遠隔でライブを見てもらうことが多かったんですね。実際に現地の人たちがCiたちの歌を聞いて、どういう感情になるのかをダイレクトに感じられたし、実際ライブをしてみて自信に繋がった、CiはCiのままでライブをやってもいいんだなって思えたのが「ENTAS411」でしたね。

Fra:ライブ終わった後に、Ciさんと「できるな!」って言ったよね(笑)。

Ci:Vtuberだから、伝えられない不自由さがあるって勝手にイメージしてたんですけど、そんなものはないなって思えました。それに、それまでライブっていうものに対して精神的にも物理的にもコストがすごく高いものだと思っていたんですけど、全然そんなことないんだなって思えたのがすごく印象的でした。

そこからはライブに対して全然気負いをしなくなりましたね。Ciたちが楽しいと思えるライブをすればいいんだって。そうすればきっと、楽しい空気になるなって思えたんで、そこから今に至るまでほとんど緊張しないでライブができてます。

──最後に、ツアーの意気込みをお願いします

Fra:「あいたい」という僕らの気持ちとみんなの気持ちが重なってる部分をテーマにツアーを作ったので、1人でも多くの人に会えることを願って、ツアーを開催します。いろいろな事情があると思うんですけれども、ちょっと無理して遊びにきてくれると嬉しいです。君の地元で会いましょう。待っててください。

Ci:Ciがこのツアーの告知をする時にずっと言っているのが、遊びに来てくれるみんなや、出演するDJさんや演者さん全員にとってこのイベントが、何らかの特別な思い出になればいいなと思っています。

全部じゃなくても、どこか一瞬でも忘れられない印象的な日になればいい。特別な時間を過ごそうねってずっと言っています。例えば初めてのクラブとか、久しぶりに来たクラブとか、初めてのVtuberイベントとか、初めての遠征とか、いろいろなきっかけになると思うんですよ。

だから、これを本当にいいイベントだったなって生涯思えるように、できる限りの不安や、嫌なことをCiたちがつぶして、見えなくするくらい強い光でライブをやろうと思っているので、安心して遊びにきてほしいなと思ってます。もう心配になったりとか、緊張したりしないで、安心して「BLACKVOXX_TOUR」に身を委ねて欲しいな。

取材・文:森山ド・ロ
取材・編集:ゆがみん


BLACKVOXX_TOUR

・7月3日(日) 福岡selecta
・7月9日(土) 長野MoleHall
・7月17日(日) 広島PeaceCafe
・7月23日(土) 大阪TRIANGLE
・7月30日(土) 名古屋CLUB SARU
・8月11日(木祝) 秋葉原エンタス

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----------「BOOGEY VOXX」プロフィール----------
『#いきてるみんな、生きてるか!?』

BOOGEY VOXXとは……、
ボーカルでキョンシーのCi[シィ]と
ラッパーでフランケンのFra[フラ]からなる
2人組のバーチャルアンデッドユニット。

2020年3月のデビューから怒涛の勢いで勢力を拡大し、
関与した楽曲は180曲オーバー、チャンネル登録者は85,000人を超え
「最強音楽VTuber」の肩書をほしいがままにしている。

毎週金曜日19時に欠かさず楽曲を定期投稿、
ホロライブEN所属Mori Calliopeとのコラボリリース、
VTuber楽曲大賞楽曲部門で個人最高位へのランクイン、
「MAGNET by SHIBUYA109」や「アニメイト秋葉原本館」でのポップアップストア展開、
自己資金による3Dモデル制作およびワンマンライブ開催など、
インターネットから現実を縦横無尽に駆け巡る!

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ネバースリープ編集部 / NEVER SLEEP